人々がどんなモノを欲しているのか?
マーケティングの原点はそこにあります。しかし、ニーズを満たすものである方向性でもそれが余にも高機能であったり高級であったりし、買い手が求めるものと誤差が生じてくれば何も意味を持ちません。
そこで必要になってくる考え方が「ニーズとウォンツ」なのです。
似通っている響きですがこの違いをはっきりと認識するだけで精度の高いマーケティングを実践する上でかなり力を発揮できます。
その違いとは?
1)ニーズとは?
ニーズとは、何か満たされてない状態になった時に沸きおこる感情です。
例えば、喉が渇いたから「喉を潤したい」。どこか別の場所に行きたい。寒いから暖かくしたい。このような感情がニーズであり、この時点ではまだ具体的なプロセスはなく、到達点である「目的」を認識しているだけです。
2)ウォンツとは?
そしてウォンツ。ウォンツとは個々が生活のしていく中で生まれる「ニーズ」を満たすための「特定のプロセス」であり、具体的にその欲求を満たすための「手段」を欲する事を言います。
こんな感じで定義されてます。
目的と手段
極端に言えば、「目的」と「手段」のそれぞれの欲求です。
さらに具体例を挙げますと、先に挙げました「喉が渇いた」というニーズを満たすための「ウォンツ」は何か?
それは簡単ですね。「飲料水」などがすぐ思い浮かぶと思います。
ただし、ここでゼロベース思考で考えた場合、「喉の渇きを癒す」=「飲料水」だ
けと決め付けるのはダメです。
あくまでも「喉の渇きを癒す」目的が達成できればいいので例えば点滴なのでそれを解決できるモノがあればそれも「ウォンツ」なのです(笑)
もっと簡単に言えば「喉が渇いた」という人間にコーラを差し出しても「俺は炭酸は飲めねー」という事態は考えられます。
これが、ニーズとウォンツです。これもまた極端ですが。
つまり、ニーズとウォンツを的確に認識していれば、今あるものがすべてではなく、別のもので代替でき、そこに新規サービスを見出すことだできるのです。
そのためにも「ニーズ」を的確に把握し、分析し、ゼロベース思考により既存のプロセスに囚われることなく、その背後にあるニーズを正確に探る!
これがニーズとウォンツを知るということです。
具体的には
さらに掘り下げますと、「喉が渇いた」というニーズにはコーラを飲む、お茶を飲む、などさまざまな「ウォンツ」が存在します。
しかし、もっとニーズの背景を細分化すると
「めちゃめちゃ潤したい」「少し潤したい」「美味しく潤したい」「健康的に潤したい」さらに・・・
「喉が渇いたときにいつでも潤せるようにしたい」
「今すぐ潤したい」
などのセグメントが考えられますが、それぞれに全く違ったウォンツが存在するのは直感的にわかりますね。
近視眼的、単一方向で分析を行うと様々なウォンツを見落とし失敗しがちになります。
ニーズとウォンツの概念はこんな感じです。
「問題」は常に「細分化」する。それが、ニーズとウォンツを見極め、そしてニーズ商品を作るのではなくウォンツ商品をつくる事。
つまりこれが本質となりますね。