ブラックミラー

ブラックミラー

海外ドラマ「ブラックミラー」のシーズン1エピソード2の感想。

「ブラックミラー」という海外ドラマは「現在とは違う常識」が設定されている近未来の一話完結ドラマ。

 

ドラマ自体のコインセプトというかアイデンティティが斬新だ。

今回はエピソード2を仮想通貨と絡めて感想を書いてみる。

ざっくりあらすじを書くと、いや、あらすじ、設定も特に説明がないのでみる人によって感覚は違ってくると思う。そういうところが斬新だと思うが、近未来世の中は電気を作り出す手段として労働者のほとんどはエアロバイクみたいな自転車を漕いで発電を行い、その対価でみんな同じ狭い空間で生活をしている。娯楽といえば、テレビに映し出されるエンターテインメントを見ることだけだ。

発電を行う労働階級は同じ服を来て、同じ間取りの部屋で生活をして同じ食べ物を自動販売機で購入して食べる。

そして、その生活から脱却するためにはホットショットという番組に高額なチケットを購入して何か一芸を披露してみんなに喝采を浴びる事ができたら「タレント」として労働階級を脱却できるという設定だ。

私が注目したのはストーリーよりもその設定だ。

 

発電自転車を漕いで得られる対価は「メリット」という単位の通過だ。

そのメリットで高額チケットも買うし、食べ物も買う、オンデマンドの番組も買うし、とにかくその世界の通過の単位が「メリット」で全てがデジタル管理されている。

1メリットの価値がとにかく細かくて、歯磨き粉をディスペンサーから歯磨き一回分単位で購入するシーンがあるのだか、その度に1〜2メリットが支払われる。

まさに、1円以下の価値の交換ができるようになった「仮想通貨」の一つの未来像に思えた。

歯磨きを1g単位で購入できるのだ。

世の中から一切の無駄を省くことができるシステムの運用が可能な世界だった。

それがいいことか悪いことなのかはわからない。

あと、突然壁一面のディスプレイに広告が放送され始めるがそれをスキップするとなんと「メリット」が減算される。この発想もユニークだった。

今の広告は見たら「広告を見たという行為」でユーザにインセンティブを与えるというのが一般的だが、ドラマでは逆だ。見なかったらペナルティを与えられるわけだ。

広告単位でそれができる「仕組み」は面白い。

コンテンツ(番組)単位では今でも広告を消したければ有料版を使ってくださいという「仕組み」があるのだが、広告単位でそれができる「仕組み」になると印象がここまでも変わるとは新しい発見だった。

背景設定にはメディアが世界を支配してる中央集権的な世界になってるという設定がされてるっぽい。いや、「みんな」とういう「個体」が完全管理社会で生まれてしまったという感じだろうか。

 

しかし「ブラックミラー」というドラマは全てが斬新なせいなのか、ストーリーも世界観の徹底さもどこかあと少し垢抜けてない感じがするのは私だけだろか。。それでも斬新な部分だけで見る価値は感じているので引き続きエピソードを見ていくつもりだ。

 

仮想通貨カテゴリの最新記事