これまでほとんどシニア層に関しての仕事は経験がないので最近いろいろ考えてるが、経験値が浅いのこれから体現だな。
シニア層のITサービスのマーケットをニッチと見るか、ラガードと見るかそれが問題だ。
なんつって。
当然ニッチではない
ニッチと見るには世代人口的にはそうニッチではない。しかし、シニア層というマスで考えるとITリテラシが極端に低い彼らにどうやってリーチしていくかは尋常じゃないコストを支払う事になるだろう。
その成果とのバランスをどう取っていくかが最大の課題なのか?
ガラケー時代の終焉期にやっとらくらくフォンがある程度市場に出てきたが、成功事例かどうかというと微妙だ。
コンテンツプロバイダーの視点から見ると、コンテンツ市場はらくらくフォンがそこそこ売れても構築できる事はなかった。
「シニア層」と言うマス・マーケティング
そもそも「シニア層」と言うマス・マーケティングが大きな間違いである。
年齢層的にも幅が広い50代~70代というざっくりした定義だ。
仮に、30代が「シニア層」でイメージする人物象が「おじいちゃん」だとする。
となると、ITリテラシはない、アクティブじゃない、社会との接点も少ない。
そんなターゲットにどーやってリーチ(こんな良いサービスがあるよ!と伝える)事が出来るんだろうか?
スマホを買わせるか?それはキャリアが努力をそこそこするだろう。
思いつく限り成功事例はオレオレ詐欺しか思いつかない。。。いや、成功と言っちゃうと誤解があるな。。汗
つか結局現時点では「電話」がシニア層への最適なリーチ手段であるという事だろうと思う。
20代、30代、40代、シニア、、等々、マスマーケティングの時代はガラケーが出てきた時点でもう終わってる。
あえて、マーケティングの入り口でマスを設置するなら、デバイス毎にターゲティングをした方がまだマシかもしれない。
ウォンツ
ウォンツは世代で変化はしない、環境で変化する。
地域、家族構成、仕事、性別、季節。
何十年も前から言われてるように情報は多様化してる。これはどういう事かというと、多様化した情報にユーザは常にさらされ、テレビとか学校でのコミュニケーションや会社のコミュニケーションで得る情報、つまり、複数人で情報に触れる機会よりも「一人で」情報に触れる機会が大幅に増えたからだ。
一人で情報に触れて、一人で考え、一人で判断する。だから個人の志向がダイレクトに消費に結びつく可能性が高くなった。
本屋でしか買えなかったアダルト系の書籍等も、もはや一人の環境でじっくりセレクトできこっそり買える。
そんな環境が出来上がった事でガラケーのコミック市場で急速に市場を伸ばしたのは女性向けアダルト書籍だ。BLとかね。
アダルト=男性向けというマスターゲットだったのが新たな巨大な市場を作った。これはヒントになるかもしれないと思ってる。 別にアダルトだ!って言うわけではなくて。。。
パーソナルデバイスというのは、人の目が気になるとか、友達に相談してみるとか、嗜好性が高いサービスの消費意思決定のタイミングの時に、ワンクッション置くスキを与えない。
そもそも、人は多様性であるが、パーソナルデバイスのお陰でそれが顕著化しただけだ。
ターゲティング
さて、話を戻してシニア層。
ITサービスに関しては私はシニア層という括りは何の意味も持たないと思っている。
むしろ、金と時間が余ってる層 という括りで考えた方がまだリーチし易いし、フィットするサービスを生み出しやすい。
IT=パーソナルデバイスという体で言えば、その反対のリアルメディアはそうではない。
ちょい悪おやじのレオンのチームが去年「MADURO(マデュロ)」というシニア層向けのちょいワル爺さん?コンセプトの雑誌を創刊した。
あれは金と時間が余ってる富裕層をターゲットにしてるが、もちろん買うユーザはそんなんばっかじゃないと思う。
書店で人目の中買うものだし、読んでる姿を見せることが出来る。
本当に必要な情報の為に買うユーザがほとんどかもしれないが、ステータスとして買うユーザも少なくないだろう。
リーチ方法は書店。既にシニア層には浸透してるインフラだ。
シニア層をしっかりセグメント出来るのか?そのコストと見合う市場を発掘できるのか?
それは、これからの課題だ。