DJとマーケティング

DJスタイルというか、思いというのはもちろん人それぞれだと思う。

私がDJを始めたきっかけは、そう「モテたい」からだ。w
いや、実際は少し違う。

モテたくて、元々やってたのはVJだ。あと作品の発表の場やアイディアの実験の場としてクラブイベントを企画したり、参加したりして遊んでいた。20代前半の頃から。
DJを始めたきっかけは、そんな自分らで企画するVJナイトにある時DJとのスケジュールが合わず、どうしようかと悩んでた時だった。

DTMで曲を作ってたり、もともとTECHNOキッズだった私はDJなんて簡単に出来ると思って私がすることになった。
「所詮は他人のふんどしでプレイしてるようなもんだ」
とDJというものに対して少し批判的であった時期でもあった。

そして、初DJの時。お客さんは40人~50人くらいいただろうか。。
盛り上がらない。。踊ってくれない。。
これまでブッキングして共演してくれたDJさんたちよりアゲアゲの曲を回してるのに反応がイマイチ。。なぜ?

案の定、見事に玉砕した一夜だった。

DJを始めたのはそれからだ。
次は盛り上げて見せる!と意地になり機会があれば積極的にDJをする事になった。

当時は毎月1~2回はイベントをしたり、プレイヤーとして参加したりしてたので場数的には不自由しなかった。
「クラブ」という文化も熊本でもそこそこ箱もあってクラバー的お客さんも多く常に50~100人の客が入っていたと思う。
先輩DJさん達の協力でかなり盛り上がるパーティにはなっていった。先輩がフロアを温めてくれて、私がプレイする。。後から気づいたんだが、、そう、先輩のお陰で誰がプレイしても盛り上がる状態を作って貰えてたんだった。。
そんな事とも知らず。。調子に乗り出してた。

そうやって1年くらいやってると、クラブではなくカウンターと少しのテーブルとターンテーブルがあるお店、いわゆる「DJ BAR」という形態のお店からウチで毎週回してくれない?
などと声がかかるようになって、そういうお店でも定期的にプレイする事になった。

イベントという形態じゃなく、通常営業の中でのプレイってのは初めて。
しかし、そんな形態の差も当時は何も意識しなかった。

俺は50~100人の客前でずっとやってたんだ、規模が小さくなったらもっと楽勝だ。くらいの気持ちだった。

実際は真逆だった。

10~20人のお客さんは、踊らない。いや、踊らせるのは難しかった。
多くの日本人はやっぱり恥ずかしがり屋さんが多い。テンションが高まっても一人フロアにふらっと出ていく人は少ない。
そして、「自由な遊び」が苦手な人種だ。「こうやって遊ぶ」という決まりごとがないと動けない人種。過去の流行ったディスコ、そしてそのあとのパラパラ。あんな感じで盆踊り的な「決まり事」を作ってあげないと日本人というのはアクションを起こし辛いのかも知れない。

ま、それは余談だけど、とにかく誰一人踊ってくれなかった。私の実力不足だ。
この、10人、20人をどうやって踊らせるか?そんな格闘を毎週してた時、ふとフロアの客をじっくる見渡した。
誰も踊ってくれなかったので恥ずかしくてフロアをゆっくり見渡す余裕もなかったのだ。。汗

そもそもフロアを見てない自分に情けない。DJを最初に始めた夜先輩DJに「客の前でマスターベーションするな、客とセックスしろ」という指導を受けたのを思い出した。
来た客をお持ち帰りしろという意味では勿論ないw

フロアの客を見ると、全くの無反応ではなかった、中には曲によってはテーブルを指で叩いてリズムととてったり、会話しながらだけど足でリズムをとったり、好きな曲には反応を示していた。
そこで、その時から、この10人、20人をどうやって踊らせよう! ではなく、「彼(彼女)を踊らせよう!」と、ピンポイントでターゲットを絞りプレイする事にした。

誰をターゲットにするかは直ぐに目星を付けれた。
最初の数分で、少しもリズムに反応しない、なんか反応してチラチラブースを見るなど、反応する人は必ずグループに一人は居た。

そいつを見つけて、戦闘開始だ。

テストマーケティングが終わり、同時に見込み客も見つけた。後は買ってもらうだけだw

ただ、ピンポイントにターゲットを絞り込んだだけで、すごくプレイはしやすくなった。迷いが無くなったのだ。
彼(彼女)をピンポイントで見ていると何が好きかは分かっきて、精度の高い選曲が可能になる。そこだけを徹底的に攻めればよかった。

そうすると・・・やがて、フロアに来て踊り出してくれた!一人じゃ恥ずかしいので無理やり一緒に来た連れを引きずってフロアで踊りだしたり。
2人になり、3人になり、4人。。そして全員と、フロアで跳ねまわりだす。

私の勝ちだw

もちろん、毎回こうなるわけじゃなかったが、ターゲットを決めて思い通りになった時の感動というか気持ちよさは最高だった。

DJを続ける理由はやっぱあの快感を感じたいからだ。

そんな感じで私のDJスタイルには本業のマーケティングと共通する考え方が多いし、お互いがお互いに気づきを与えてくれる存在だ。
仕事の自分と趣味の自分。

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